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2008年10月

2008年10月29日 (水)

利用者争奪戦

精神障害者は病状を安定させたり、回復して働けるようになるために病院やデイケア、支援センター、作業所、授産施設などに通っていると思います。そして、そのニーズに応えるために各機関の各専門職は働いているわけですが、利用者のニーズ以外にも応えなければならないことがあります。
それは所属する機関の利益です。
例えば製造業であれば、消費者のニーズに応えられる製品を開発して販売するというのが仕事になると思います。そして消費者からは製品の対価としてお金をもらい、それが会社の利益となります。つまりここでは消費者のニーズに応えることが会社の利益に直結します。
しかし、医療並びに福祉分野は少々事情が違ってきます。病院では患者を治療することが医師の仕事ですが、病気が完治し、みんなが健康になったら仕事がなくなってしまいます。デイケアでは長期入院などによって失われてしまった生活能力(日常的な家事や他者とのコミュニケーション方法など)を取り戻し、自立した地域生活を送れるようにプログラムなどを通して助言、指導していくことがデイケアスタッフの仕事になりますが、ここでも利用者がいなくなればデイケア運営は成り立ちません。勿論、良い治療行為が次の患者(=顧客)を呼ぶことに繋がるのではないかとの意見もあると思いますが、そもそも治療により健康を提供したいと思っている医療従事者が病気の人を待ち望まなければならない、つまり病人がいなくなると仕事が成り立たないという状態に大きな矛盾を感じてしまいます。同様に、作業所には様々な役割と種類がありますが、大まかに分ければその役割は日中の居場所提供と就労支援ということになると思います。作業所での作業などを通して社会性を身に付け、一般就労へ移行していくというのが多くの利用者のニーズであり、そのニーズに応えることが作業所職員の仕事ですが、ここでもまた利用者数が減れば作業所運営は成り立たなくなります。つまり、医療や福祉の現場ではクライエントのニーズに純粋に応えていくことが所属機関の不利益にも繋がるわけです。勿論、だからと言ってお金儲けのために患者の話をまともに聞かず、3分診療ならぬ30秒診療で診察を終えたり、必要のない薬を出し続けたり、「社会生活能力に関係はないけれど利用者に人気があるから」という安易な理由で利用者を増やすためにカラオケや外食会などのプログラムを増やしたり、「他の利用者に悪影響を及ぼす恐れがあるから」ともっともらしい理由をつけて人格障害など特定の患者を受け入れなかったり、「もうこの利用者は一般就労できるけど、いなくなると作業所の作業に支障が出るから」と就労支援を怠ったり、逆に「他の利用者の就労意欲を削ぐし、納期に間に合わないから」と作業能力の劣る利用者を排除しようとしていいわけではありません。それぞれの専門職が倫理規定に基づいて職務を全うしているはずです。

でも……。

障害者自立支援法には、各機関が障害者を奪い合うような仕組みがあるのではないかと感じます。

2008年10月24日 (金)

設立5年目

草加物産企画が開所したのは平成16年10月19日です。いつの間にか設立記念日が過ぎていました…。
草加物産企画もようやく5年目を迎えました。
「ようやく」なのか「もう」なのか、感じ方は人それぞれだと思いますが、僕としては「ようやく」という思いの方が強いです。きっとそれは、今後作業所が生き残っていくためには実績が必要で、「概ね5年」という基準に早く達したいという思いが強いからに他なりません。また、本来なら「目標を達成するために一心不乱に頑張っていたらいつの間にかもう5年目を迎えていた」となるべきところですが、どうにも思い通りに発展せず、何とか潰れないように続けていくことで精一杯という消極的な気持ちから来ているのかも知れません。
作業所開設当初は違っていました。

『私は今、草加物産企画という作業所らしからぬ名前の精神障害者共同作業所で働いています。当作業所はクラブハウスをモデルにしており、スタッフと利用者の関係は対等という方針で、作業所の運営にも積極的に関わってもらうように心掛けています。まだ開所したばかりなので、医療機関や行政機関、他の社会復帰施設、地域への挨拶回りなどもおこなっていますが、それにも可能な限り利用者に同行してもらうようにしています。それは社会性を身につけるという訓練としての意味もありますが、それ以上に将来的には利用者に作業所の中で責任ある立場になってもらいたいという思いもあるからです。勿論、人には向き不向きがあるので、外に出るのがあまり好きではないという人には事務や室内での作業をやってもらうようにしています。ただ、やはり内職のような作業だけでは一般就労へのハードルは高いと思います。そこで、ここでは地域貢献も兼ねて、草加せんべいの仕入れ販売を作業として取り入れ、営業にも積極的に関わってもらっています。内職作業が悪いというわけではありませんが、しかし営業や作業所運営に関わる仕事にやりがいを感じている利用者を見ていると、障害があっても一般の人と同じように色々な仕事をやりたいと思っているのだということを実感できます。そして実際に運営に携わってもらうことで、私としてもとても助かっており、利用者はなくてはならない存在になっています。
今はまだ始まったばかりですが、将来は今の作業所をNPO法人化して、いずれは事業部門を株式会社として独立、他の民間企業とも比肩できるようにしたいなどとも考えています。そして最終的には、利用者だけでも作業所を運営できるようになることが理想です。夢を語ればきりがありませんが、夢を語れるからこそ今の仕事を続けていられるのだと思っています。』

以上は、僕が草加物産企画の職員になったばかりの頃、福祉新聞用の原稿として書いたものです。実際に掲載されたものは校正されているので多少異なる部分がありますが、この文を読んでみても「これから前向きに頑張って作業所を発展させるぞ」という意気込みが伝わってくるようです。

しかし現状はどうでしょう。

何とか『NPO法人化して』という部分は実現できたものの、設立当初の利用者の大部分はいなくなり、作業内容に至っては内職を導入し、請負型の作業が中心になってしまっているという真逆の展開です。勿論書かれている内容は希望としての理想的展開であり、現実的な目標とは言えない面もありますが、あまりにも見通しが甘かったと思います。

今後は作業所をどのようにしていくべきか、などと薄ぼんやり考えていたら関係機関の方から「草加物産企画があと2年でなくなるとメンバーの方から聞いたんですけど」という電話がかかってきました。

どうなるんでしょうか。

2008年10月 8日 (水)

やりすぎコージーゴールデン進出

やりすぎコージーが10月13日から月9の枠に移動することになり、心配です。
あの深夜ならではのネタをどこまでゴールデンで出来るのか、もしくはゴールデン向けの番組になってしまい、つまらなくなってしまうのではないか。そんな心配もありつつ、もうわざわざ深夜まで起きていなくても見られるという喜びもありつつ。そんな心境です。

ちなみに、その他の一押し番組は

きらきらアフロ
モヤモヤさまぁ~ず2
みうらじゅんのゼッタイに出る授業

です。
気が付けば全部テレ東だ。

2008年10月 4日 (土)

地域格差を生む協会けんぽ

今まで加入していた政府管掌健康保険(政管健保)が、今月から全国健康保険協会(協会けんぽ)に変わりました。政管健保は国が保険者でしたが、協会けんぽは非公務員型の法人となります。意味がよくわかりません。何がどう変わるのでしょうか。
ちょっと調べてみましたが、被保険者証は順次切り替えられるそうですが、それまでは今までの被保険者証が使えるそうです。保険料も9月30日までの政管健保の保険料率(8.2%)が適用されるそうです(注:介護保険第2号被保険者に該当しない場合)。しかし、どうやら保険料率は1年以内に見直しが行われるようです。しかも今までは全国一律だったものがこれからは各都道府県で医療費等を参考にして、都道府県別に保険料率を設定することになります。つまり、医療費がかさむ都道府県では保険料率が他県よりも高くなるなんてこともあるということです。
例えば、標準報酬月額が30万円だった人の場合、仮に保険料率が1%上がったら、年間の保険料は3万6千円も増えてしまいます(注:賞与がある場合はさらに増えます。また、保険料は基本的に雇用主と折半なので被保険者の負担分は実質半額です)。標準報酬月額が20万円の人でも2万4千円、50万円の人なら6万円の増加です。
勿論、保険料が上がるのは困りますが、それ以上に問題なのは国が責任を都道府県に丸投げしてしまうことです。小泉内閣時代、郵政民営化を筆頭に構造改革の名の下に「官から民へ」という流れが作られ、その中で医療制度改革関連法が成立し、この度政管健保が廃止となりました。まだまだこの流れは止まらないのでしょうか。教育基本法を改正して「愛国心」を育てようとする前に、まずは国がきちんと責任を果たすべきです。行き過ぎたアメリカ型の民主主義は日本に合わないと思います。

参考サイト
http://hodanren.doc-net.or.jp/iryoukankei/seisaku-kaisetu/080903kenpo.html

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